麻谷駅ウイスキーバーで夫婦テイスティング|The Malt Magok
要約
The Malt Magok(더몰트마곡)は、ソウル・麻谷駅近くのヒルステートエコ2階にあるウイスキー&カクテルバーです。夫婦でThe Malt Magokを訪れ、シグナトリー・ヴィンテージ ベンリネス13年、カバラン ソリスト オロロソ、スカリーワグ ザ・チョコレートエディション、キルケラン16年を順に味わい、メロンのプロシュート(生ハム)を合わせました。銘柄名より「どんな味がお好きですか」から始まるオーナーのおすすめが、どの1杯よりも心に残った夜でした。

確認済みの情報
- 場所
- ソウル市江西区麻谷中央路76 ヒルステートエコ麻谷駅 2階209号
- 行き方
- トレーダースを出て見上げると「THE 몰트 마곡 WHISKY & COCKTAIL」の看板が見える
- この日飲んだウイスキー
- シグナトリー・ヴィンテージ ベンリネス13年(57.1%)、カバラン ソリスト オロロソ シェリーカスク(51.6%)、スカリーワグ ザ・チョコレートエディション、キルケラン16年(46%)
- カクテル
- ウイスキーサワー
- おつまみ
- メロンのプロシュート(ブラウンチーズをすりおろしてトッピング)、お通しのチョコレート
2026年9月27日 訪問時点の記載
麻谷で夕食を済ませたあと、妻と二人でウイスキーを一杯飲める場所を探して訪れたのが、ザ・モルトマゴク(더몰트마곡)です。
麻谷駅から近くてアクセスしやすく、トレーダースから出て外から見上げると「THE MALT MAGOK WHISKY & COCKTAIL」の看板がすぐ目に入るので、見つけるのも難しくありませんでした。

ウイスキーバーを巡っていると、雰囲気がいい店、お酒の種類が多い店、カクテルが上手な店など、それぞれ長所がありますよね。今回行ったザ・モルトマゴクは、ちょっと違う方向で記憶に残りました。ただウイスキーをたくさん揃えている店というより、飲む人の好みを聞いて、それに合う一杯を一緒に探してくれる店という印象がかなり強かったです。
ザ・モルトマゴクのバックバーの雰囲気は?
ザ・モルトマゴクに入ってまず目に飛び込んできたのは、やはりバックバーをびっしり埋め尽くすウイスキーたちでした。

温かい照明の下に、シングルモルトからインディペンデントボトラーズ、おなじみの蒸留所から少し見慣れないボトルまで、かなり幅広く並んでいました。一、二本を見て選ぶより、バックバーをゆっくり眺めること自体が楽しい空間です。

特にバーテンダー兼オーナーの方と話してみると、ウイスキーへの愛情と知識がすごいことがすぐ分かりました。どのお酒が有名だとか、どのボトルが高いといった説明ではなく、なぜこういう個性が出るのか、どんな好みの人が好きそうかをつなげて話してくれるタイプです。個人的にこういう説明の仕方がとても好きです。

この日特に面白かったのは、カバランのマスターディスティラーに直接会ったときの話と、海外のウイスキーイベントの話でした。中でも香港で開かれるウイスキーウィークの紹介が特に興味深かったです。ウイスキー好きとしては、こうした現場の体験から出てくる話を聞くのがかなり楽しいんですよね。すぐ航空券を予約しようと調べたのですが、今年は1月31日の1日だけの開催のようで…年末に台湾/上海旅行を予約済みなので、今年は見送ることにしました…。お酒を注文して終わりではなく、あれこれウイスキーの話が自然に続くので、時間もあっという間に過ぎました。

1杯目、シグナトリー・ヴィンテージ ベンリネス13年
ザ・モルトマゴクでの1杯目には、シグナトリー・ヴィンテージ ベンリネス13年を選びました。

最近グレンドロナックのオード・トゥ・ザ・ダークをおいしく飲んでいると伝えて、似た感じでおすすめをお願いしたところ、「どうしてそのボトルがお好きなんですか?」と聞かれました(笑)。あのねっとり濃厚な感じが好きだと答えると、オード・トゥ・ザ・ダークよりもっとねっとりしたものもたくさんありますよ、と言って出してくれたボトルです。
最初の一口は高いアルコール度数の衝撃でねっとり感を感じられず、おすすめに首をかしげたのですが、5分ほどたつと、なぜすすめてくれたのか分かりました。1st Fill Oloroso Sherry Butts、度数は57.1%。なかなかパワーのあるシェリーウイスキーでした。

ドライフルーツと濃厚なシェリーの甘さ、後半にはスパイスと重厚なモルト感が続きました。度数から来る力強さもあり、ベンリネスはよく知らないのですが、重みを一緒に感じるタイプでした。
そして妻の1杯目は、ウイスキーではなくウイスキーサワーでした。

普段ウイスキーをそれほど飲まない妻は、ウイスキーカクテルがいろいろあったので、その中で一番気になったというウイスキーサワーを頼みました(笑)。グラスの上にふんわりした泡がのり、柑橘と合わさるクラシックなスタイルです。ウイスキーをストレートで飲まない人と一緒に行っても選択肢が豊富なのがいいですね。妻も、1杯目に負担なく飲みやすいと言っていました。
お通しのチョコレートも意外とよく合います
バーに座って話していると、お通しにも自然と手が伸びますよね。この日出てきた中で記憶に残ったのが、小さなチョコレートでした。

最初は何気なくひとつつまんだのですが、ウイスキーを一口飲んでからもう一度食べると、思った以上によく合いました。大げさなペアリングとまでは言えなくても、ウイスキーバーでこういう小さなお通しがいいと、満足度が意外と上がりますね。
2杯目、カバラン ソリスト オロロソ シェリーカスク
次に私が選んだのは、カバラン ソリスト オロロソ シェリーカスクです。

カバランのソリストシリーズらしく、シングルカスク、カスクストレングスで瓶詰めされたウイスキーで、この日飲んだボトルは51.6%でした。グラスの色からしてかなり濃いです。
最近ポートとヴィノバリックの記事を書いたこともあってオロロソを頼んだのですが、度数がとても低いボトルでした。ところがオーナーマスターは、むしろオロロソは低めの度数がいいんですよと自信たっぷりに出してくれました(笑)。で、これが意外にも、低度数のオロロソ、魅力があります。
香りではレーズンや黒い果実、濃厚なシェリー、キャラメルのような甘さがはっきり立ち上がりました。口に含むと、凝縮した果実とシェリーカスクの濃い甘さが一気に広がり、後ろにはほんのりスパイスとオークが支える感じです。ベンリネスがシェリーとモルトの力強さを一緒に見せてくれたとすれば、カバランはもう少し華やかで凝縮したシェリーの個性が前面に出るタイプに感じました。
そしてこのお酒は、妻の反応が特によかったです。一口飲むと、今まで飲んだウイスキーの中ではこのカバラン ソリスト オロロソが一番好きと言うほどでした。普段から甘くて濃い香りが好きな好みに合ったのだと思います。
「チョコレートの香りのするウイスキーが飲みたい」
妻の2杯目を選ぶときのほうが、むしろ面白かったです。正確な蒸留所や地域を決めて注文したわけではなく、
「チョコレートの香りがするお酒が飲みたい」
くらいに好みを伝えたのですが、このリクエストを聞いていくつか方向性を考えてくれて、出てきたのがこれ、スカリーワグ ザ・チョコレートエディションでした。

もちろん、出してくれるときから、チョコレートを期待しすぎるとがっかりするかもしれない、そういうニュアンスがかすめる程度のボトルだと説明してくれたのですが、それでも妻は飲んでみたいと注文しました(笑)。
ダグラスレインのスペイサイド・ブレンデッドモルトであるスカリーワグのリミテッドエディションと認識しています。名前からチョコレートを添加したお酒のように思えますが、そういう意味ではなく、ウイスキー自体から感じられるチョコレートやココア系の個性を強調したエディションと考えればいいです。
妻が飲むには確かに親しみやすかったです。甘いモルトとドライフルーツにココア、チョコレートのようなニュアンスが続き、全体的に柔らかめで楽しめました。何よりよかったのは、特定のブランドを押すのではなく、お客さんの望む味をまず聞いて、それに合うウイスキーを探そうとする過程でした。個人的に、この日ザ・モルトマゴクで一番印象深かったのもまさにここです。
おつまみはメロンのプロシュート、ブラウンチーズが神の一手でした
ウイスキーだけを飲み続けるわけにもいかないので、ザ・モルトマゴクでおつまみに頼んだのはメロンのプロシュートでした。

おなじみの組み合わせなので、ある程度予想できる味だと思っていたのですが、上にすりおろしてのせたブラウンチーズがとてもよく合いました。甘くて爽やかなメロンにプロシュートの塩気、そこにブラウンチーズのキャラメルのような甘じょっぱい風味が加わって、組み合わせがかなりよかったです。
特にシェリーウイスキーを飲みながら合わせるのによかったです。メロンが口をいったんリセットしてくれて、プロシュートとブラウンチーズがまた甘みと旨みを満たしてくれる感じでした。個人的に、この日のおつまみはこの一品だけでも十分満足でした。
最後はキルケラン16年
最後に飲んだのはキルケラン16年です。スプリングバンク12年CSをお願いしたところ、バーにあった28バッチは12CS初のバーボンカスクだそうで、シェリーピートを探しているならこの子がいいですよと言われ、キルケラン12年は飲んだことがあると伝えると、まったく別のお酒ですと言って一杯出してくれました。

46%。キャンベルタウンのグレンガイル蒸留所が造るシングルモルトです。個人的にキルケラン12年は以前にも飲んだことがありますが、16年は確かに印象が違いました。キルケランならではの少し素朴で塩気のある感じとほのかなピートはそのままに、12年よりずっと整った印象でした。
特に、ある程度熟成感のあるシェリーピートという表現が一番しっくりきました。ピートが目立つのではなく、熟成したモルトとシェリーの甘さの間に自然に溶け込んでいて、後半にいくほどほのかな土の香りと塩気、オークが残ります。12年がもう少し活発でストレートな感じだとすれば、16年は全体的に質感とバランスが一段落ち着いた感じでした。私にとってもこの日飲んだ中でかなり印象的な一杯でした。
ところが、もっと大きく反応したのは妻でした。ついさっきまで
「カバラン ソリストが今まで飲んだ中で一番好き」
と言っていたのに、キルケラン16年を飲んだ途端に評価が変わったんです。
「これは人生ウイスキーと言ってもいいかも」
カバランのように最初から甘くて華やかなスタイルではないのですが、むしろ一、二口進むうちにどんどん生まれてくる風味が気に入ったようです。ウイスキーの好みがこうして一杯の間にも変わるのを見ると、やっぱり実際にいろいろなスタイルを飲み比べるのが一番楽しいですね。
好みを探す時間がよかった麻谷のウイスキーバー

この日ザ・モルトマゴクで飲んだお酒を並べてみると、なかなか面白いラインナップになりました。
- シグナトリー ベンリネス13年 – 濃厚でパワフルなオロロソシェリー
- カバラン ソリスト オロロソ – 凝縮した果実と華やかなシェリー
- スカリーワグ チョコレートエディション – やわらかなチョコレート系の甘さ
- キルケラン16年 – 熟成感とシェリー、ピートが調和したスタイル
それぞれ個性がまったく違うウイスキーなので、順番に飲み比べる楽しさも大きかったです。
でも今回の訪問で、お酒そのものと同じくらい記憶に残ったのは、オーナーと交わした話でした。カバランのマスターディスティラーに直接会った話から香港ウイスキーウィークの話まで、メニューにあるお酒を説明するレベルをはるかに超えて、実際にウイスキーが好きで、ずっと経験を重ねてきた方なのだと会話から伝わってきました。
そして何よりよかったのは、「何をお出ししましょうか?」ではなく、「どんな味がお好きですか? そのウイスキーはなぜお好きなんですか?」から始まる点でした。チョコレートの香りのするお酒が飲みたいというやや漠然としたお願いにも、好みをひとつずつ絞り込みながらボトルを選んでくれて、飲んだあとの反応まで見ながら次の一杯を一緒に探してくれる姿が印象的でした。
すでにウイスキーが好きな方なら、普段気になっていたボトルを一杯ずつ体験するのによく、ウイスキーに詳しくない方でも、自分の好みを話しながら新しいお酒を探すのにいい店だと感じました。私たちも最初は軽く一、二杯飲むつもりで入ったのですが、結局ベンリネスから始まってカバラン、スカリーワグ、キルケランまで、かなり楽しいテイスティングになりました。
特に妻には、この日キルケラン16年という新しい人生ウイスキーまでできたので、いっそう記憶に残る訪問でした。麻谷駅近くでしっかりウイスキーを飲みたい方、自分の好みに合うウイスキーをすすめてもらいたい方は、一度立ち寄る価値のある麻谷のウイスキーバー、ザ・モルトマゴクです。次は時間に余裕があるときにまた寄って、一、二杯おすすめしてもらって飲んでみたいです。
場所
76 Magokjungang-ro, Gangseo-gu, Seoul, Hillstate Eco Magok Station 2F #209, South Korea서울특별시 강서구 마곡중앙로 76 힐스테이트에코 마곡역 2층 209호









